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08.11.22
第三回「パサジェルカ」
キャスト


08.11.10
第二回皆川博子先生コメント

08.10.30
第一回「死の泉」キャスト

第二回 皆川博子先生のコメント


原作者より愛をこめて 皆川博子
萩尾望都さんの名作『トーマの心臓』が、StudioLifeによってどのように舞台化されるのか、興味と期待をもって観たのは、四月の始めでした。
その前に、『死の泉』の舞台化のお話を、脚本・演出の倉田淳さんからいただいてます。拙作を愛してくださる倉田さんもお気持ちが強くつたわる企画書の文面に、こんなに愛情をもってつくってくださるのならと、喜んで承諾しました。その打合せを重ねての観劇でした。
原作の絵がそのまま動きだしたような、繊細で美しい、いとおしい舞台でした。しかも、男優のみによって演じられることにより独特の艶と勁さが生じ、こういう舞台をつくる方々なら、信頼して『死の泉』をおまかせできると思いました。
原作は長大かつ複雑ですし、小説と舞台の面白さは違います。筋を追うだけでは舞台は生きません。ある部分は大胆にカットし、凝縮させる必要もあるでしょう。
単なるダイジェスト版にはしない、と企画書にも書いておられますので、その点でも安心して、一切を倉田さんの手にゆだねました。初日の開幕を、観客の一人として楽しみに待っています。

1999年初演チラシより

『死の泉』再演に寄せて/皆川博子
大雪は溶けたとはいえ、まだ春は遠く寒気の厳しかった2月19日、StudioLifeの役者さんたちとスタッフの方々は、深夜0時に集合して、山あいの湖に向かって車を走らせたのです。『死の泉』のポスターやパンフレット用の写真を撮るためでした。
朝靄のたちこめる湖畔で、雰囲気のすばらしい写真が撮れたと、スタッフの方から後でうかがいました。東京にいてさえ凍りつく寒さです。私は感動したのでした。
舞台をより完全なものにするために、全力をつくすというStudioLifeのポリシーを、いつも感じています。
 1999年の4月、『トーマの心臓』の再演を見たのが、StudioLifeというユニークな劇団を知った最初でした。原作がそのまま動き出したような心に迫る舞台でした。役者さんたちは役柄にぴったりで、しかも、外見の美しさだけに頼らず、役の内面を誠実に表現されているのに魅力をおぼえました。舞台装置も音楽の選曲もみごとでした。
 先に、脚本・演出の倉田淳さんから、たいそう丁寧な、そして熱意のこもったお手紙をいただいていました。『死の泉』を舞台化したいという趣旨でした。最初は、無理ではないかと思いました。原作は、長い複雑な話で、しかも、ボーイソプラノ、カウンターテナーという、特殊な歌手を必要とします。その上、少年が主人公です。お誘いを受けて『トーマ』を観劇し、不安は解消しました。この劇団、この演出、この役者さんなら、きっと、『死の泉』もよい舞台に仕上げてくださるだろうと思いました。
 初演の舞台は、私の予想をはるかに超えるすばらしさでした。この劇団に舞台化していただいたのは、作品にとって幸せなことでした。
 その後、StudioLifeは幾つもの舞台を重ね成長してきました。去年の暮れから今年にかけて『トーマの心臓』『訪問者』の連鎖公演でさらに華麗に開花し、観客に深い感動を与えたStudioLifeに、『死の泉』を再演していただけるのを喜んでいます。

2001年再演チラシより

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